2011年2月2日水曜日

僕は街にしゃがみ込んでいる


僕は街にしゃがみ込んでいる
誰も知らない
ビルの裏側でしゃがみ込んでいる

つまり
コーヒーに注いだ砂糖のように
僕は街に溶けているということだ


雑踏は夜に押しつぶされ
影は闇に埋もれ跡形もなく消え
足音は裸で走り回っている

この不安はこの街で
何番目くらいの大きさなのか

僕は知りたい
僕は知りたい


僕は街にしゃがみ込んでいる




一路



19 件のコメント:

  1. 切ないという言葉を
    素直に言えない年齢になって
    毎日、じゃあどう表現すればいいか
    考えています。
    ここは詩的な表現の場所。
    自分では表現できないから、
    イチローさんの表現で
    笑ったりしてます。
    ずいぶん年下のイチローさんに(笑)

    返信削除
  2. 俺もよく、座り込んでます
    旅先の見知らぬ場所でなく、日常の東京の街で

    でもしばらくは座り込みを止めて
    渋谷のビルの屋上で撮った写真と格闘します
    楽しみにしてくれてる人、一人いるのわかったから

    返信削除
  3. 猫のように
    自由な距離感で
    わがままな距離感で
    あたしはここに立っています

    不意に襲われる不安に
    走り出すのか
    泣き叫ぶのか
    些細なで小さな倖せに
    スキップするのか
    笑いだすのか

    街の灯りは
    静かにあたしを照らします
    猫のような距離感で
    あたしはここに立っています

    返信削除
  4. しゃがみ込める人だけがワープできる世界が

    ある

    返信削除
  5. その感覚は、分かる。
    都会にいる時はとくに。
    訳もなく不安にかられたり。

    ビルの谷間から見上げる空は、
    ちょっと好きだったりする。

    返信削除
  6. ぐみがーる2011年2月4日 12:22

    この詩、好きです。
    曲つけてほしいなあ。

    はじめて自分の街から東京に行った時、
    新幹線の窓から景色を眺めていて、
    東京が近づくにつれて、息苦しくなったのを思い出しました。

    あれは空が少ないせいなんだな。

    今は慣れてしまった自分が、ちょっと寂しくもあります。

    返信削除
  7. そこは珈琲カップの底から
    見上げた風景なんですね。
    黒色。

    返信削除
  8. その闇の中から抜け出して目に映る光は、

    その闇が深ければ深いほど綺麗に映るんでしょうね。

    返信削除
  9. 嘘の中にある本音は
    誰も知らないビルの裏側に在るのか、、、

    どうなのか それも嘘なのか 知りたい

    知ることは時に残酷 知って泣くこともある

    不安は果てしなく大きい
    大きい
    大きい
    大きすぎて押しつぶされそう

    それでも、探す
    いつかしゃがみ込んでいる君を見つけて
    肩をそっと叩く

    袖口を引っ張って
    帰り道まで

    私は誰も知らない本流の支流の境目に
    しゃがみ込んでいる

    夜に現れる静かな憎い奴

    kie

    返信削除
  10. 2月3日の夜は 不安に引っ張られる夜だった
    私はなんとなく一路さんの身を案じた

    だけど違った 私は間違えた

    友人がその夜遅く 脳出血それも重篤な脳幹出血で倒れた
    まだ36歳 若すぎる
    彼は まだたくさんやることがあるのに


    ワレ オロカナリ

    感受しても精度が悪い
    これでは意味がない
    むしろ害になる

    すみませんでした

    返信削除
  11. 街に溶けることも、闇に溶けることも、
    全てに柔軟であれば。

    金曜日は音に溶けました。
    ステキな時間のなか、

    浮遊感の間でバランスを失いました。

    返信削除
  12. 都会でもないのに、自分を見失いそうになることはあるけれど、いろんなものが混ざって私になる。
    汽空域、ですね。
    DVD買いました。ありがとうございます。

    返信削除
  13. 十代、二十代のころは いつも
    雨の中にいた
    夜の中にいた

    いまは“Sol”と呼ばれている

    でも決して忘れない
    潤んだ青い瞳の影のこと

    その手を離さず生きていく

    “Sol”として・・・



    一路さんは“Luna”のほうが好きかな、やっぱ。

    返信削除
  14. しゃがむと下が近くなって、空の現実感が薄れて、不思議な安心感と所在なさに覆われます。

    新曲とても楽しみにしています!

    返信削除
  15. 誰もが心の中に闇を持っている

    一路さんはその闇を美しくさらけ出しながら音楽を作り出している

    その音楽を聴く人は自分の闇を美しくさせながら聴いている

    返信削除
  16. 抹茶もみじ2011年2月14日 17:58

    そうか

    だから 自分は無性に空を見たくなるのかな
    さっき たちこめる厚い雲から一瞬夕日が顔をだしました。

    トップランナー楽しみです*

    返信削除
  17. きょう会社で
    サカナクション聞きながら仕事してて
    何度か泣きそうになってしまいました。
    白波トップウォーターとか。
    自分の気持ちの中の
    整理できないまま放っといてる部分に
    入り込んできたんだろうな。
    歌詞やメロディーを深く
    受け止めている訳じゃないけど
    流れてくるサカナクションの音楽に
    確実に呼応してる自分がいる。
    それで、がんばろうと思える。
    音楽の才能は全くないけれど
    受け身の自分でもかなり心地いいです

    返信削除
  18. 港千尋さんの『愛の小さな歴史』って本おすすめです。
    映画を紡ぐ写真の話です。なんだかこの文章を読んでいて思いつきました。もう知ってるかもしれませんが、よかったら本屋さんのデザインとか美術のコーナーにあるかもなので立ち寄ってみてください。言葉選びが素敵だと思いました。

    返信削除
  19. 今後どうすべきか悩んでいます。自分の中では答えは出ていますが。その一歩を踏み出すのに不安が付きまとっています。この詩をみたら、こんがらがっていた不安がほどけた気がします。
    詩にしてくれて、ありがとう。

    返信削除